原土から

使い続けてきた益子の日陰粘土

粘土を作っていた神谷さんご夫婦がご高齢の為、引退されました

神谷さんのおばあちゃんが、「原土からやってみるかい?」

はい!やってみます!

日陰原土B原土を砕く原土砕いたもの原土水簸1原土水簸2原土水簸3原土水簸、沈殿した粘土919-2-2

水分を抜いたら、練って半年ほど寝かします

全ての粘土を自分で、とはいかないが、普段の品物とは分けてやるのも、面白い。土味を生かす為に、釉薬は最もシンプルな木灰と長石だけにしてみたら?

また仕事が増えた。ありがたいです!

すすき灰に期待

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裏のお宅から飛んできた、すすき。うちの庭に根付いて数年。大きく育ちました~では!灰にしてみましょう!

暫く干して燃やします

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なーんか。。良か感じ?まあ、焼いてみんとわからんか。。

一株じゃ、テストピースに掛けるぐらいの量の灰しか取れないが、私は知っている。鬼怒川の土手にはおそろしい程のすすきが生えている~

どんな風合いになるのか? ワクワク~

水樋したら、木灰と長石と合わせて、まずはテストです!

灰漉し

釉薬の材料の一つ、木灰 (木を燃やした灰) は、そのままでは使えません

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水を加えてかき回し、粒子の大きい灰や砂などの不純物が下に沈むのを待って、上に浮いている細かい灰のみを取ります

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まずは、下に沈まない軽い炭などを取り除きます

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上済みだけを篩に通します。目を細かくして2回、通します

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一口に灰といっても、それぞれ様子が違います

698-2 楢・椚灰

698-1 樫灰(アルカリ塩類の結晶が浮いている)

698-3  松灰(鉄分が多い赤い水)

通した灰が完全に下に沈むのを待って、上澄みを棄て、また水を入れてかき回し、沈むのを待って、また上澄みを棄て~を数回繰り返し、アクをとっていきます。アクの取り具合でも風合いが変わってきます

アクの強さは木の種類によって違います。今までで一番強かったのは、樫の木の灰。素手でやっていたら、火傷のようになってしまいました

水樋した灰の量は、水樋する前の量から5分の1程になります

 

木灰

釉薬にする木灰は、自ら木を燃やして灰にしますが、到底足りません。で、長野県に貰いに~届けて頂くこともあり、ありがとうございます!楢・クヌギ・アカシア・リンゴ・梨など

うう~興奮する!灰は宝!

693-1693-3782-1659-11002-11002-21002-3481-1 梨の木を燃やしたこともありましたが、沢山燃やしても、取れる灰は少し。。皆様の協力無くして、当方の器は出来ません。ほんに、ありがたいです!

りんご、梨の灰を合わせた釉薬のテストを数年前より繰り返し、りんごは、しっとりとした上品な感じに仕上がってきましたよ~梨は青磁寄りにすると美しいかも~もうちょっとです!

灰はそのままでは使えないので、次は灰を水樋していきます

ペチカ料理

良い思い出は、どんな時も、助けになる

みんなで「ペチカ」を囲んでドタバタが面白い

友人がロシアで手に入れた1冊の本を頼りに、ド素人達がペチカ小屋から建て始め、レンガ積んで

「ペチカ料理」ピザ~生地からソーストッピングいろいろ、ダッチ・オーブンにチキン&ハーブ、パンも焼ける~ロシア料理の「ペリメニ」や燻製も

ピザ窯は良くありますが、古式ペチカで料理して楽しんでいる日本人は数少なし

落ち着いたら、また、集まりましょう!

757-1993-3 壁の煤が切れてきた

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↓壺を引っかけて取り出す道具も手作り

ペリメニ壺の道具

ペリメニ壺(小) ←ペリメニ壺も焼いた

800-1800-2883-3800-3 ペリメニ~ディルの風味が良い

こちらもどうぞ → スタジオペチカ https://www.facebook.com/studiopechka

年始めはペチカ

ぺちかとロシア人

新年を迎えられたことに感謝します

良い思い出をたくさん作りたいですね その中には誰かが居る

良い思い出は、どんな時も、助けになる

今、目の前の時間を、人を、大切に

毎年、新年はペチカから始まるが、今年はそうもいかず

友人達と小屋から作ったロシアの古式ペチカ

会いたいなぁ

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↑前の部分が煙突で、大きな表面積で熱を沢山ためる。アーチが4つもある

ペチカ作り

↓下の部分は薪の乾燥室

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↓燃焼室は微妙にずれた2重のアーチ

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↓ここから煙突部分

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P1020202P1020229 ←煙突の間に蓋が入る

↓右の穴はサモワールの為の煙道

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完成!

ペチカ作りは、友人がロシアに通い、ペチカに魅了された所から始まった

ペチカに馴染みの無い自分達には難解な構造の古式ペチカ

積んでみればそういうことか~と理解出来たが、未だにこれは何だ?というものもある

このペチカの面白いところは、レンガの蓄熱で部屋をあたためるので、薪を多く使わなくても済む省エネ暖炉であり、様々な調理が出来ちゃうところなのだ

そして、この窯、当然ながら、やきものも出来る

火燃しが好きなあなた

深い火遊びの世界へ一緒に行きませんか?   一家に一窯!是非?!!

こちらもどうぞ → スタジオペチカ https://www.facebook.com/studiopechka

 

冬籠もり

来週からいよいよ寒くなるという

薪があれば、安心して陶房に籠もれます

薪の準備は手間だけど、薪のあたたかさは手放せません

よしっ!

薪作りで湧いてくるエネルギーも創作に繋がります

さて、明日から、また、籠もる~

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稲わら灰を作る~古畳編

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40年以上前の畳で、物置に7、8年程置いてあったものを貰いました。最近は色々な種類のものがあるようですが、こちらは、「本わら床」という、中身が全部稲わらで、混ざりもの無し。ミッチリ、圧縮されているわらが縦横と詰まっています。保管状態も良く、わらもしっかりとした良い畳です。

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予想外に沢山の灰がとれました。畳一枚に驚くほどの量のわらが入っているようです。

良いわらを選んでいるだろうし、稲わらを育てる人が居て、畳職人さんが居て、畳表のイ草を育てる人が居て、編む人が居て、畳のへりも簡素なものから美しく織ってあるものもあるし、とてもアナログな沢山の人の手と時間が掛かったものなのですよね。
畳うんぬんも深く掘り下げていくと面白そう~一枚の場所でわらの詰め方も違ってたし、日本人の緻密さ、これも日本文化。
面白く燃やせました!そして、これも、リサイクル!

全てに感謝!!

稲わら灰を作る

ようやく、燃やすことが出来ました。天候不順や色々な都合に阻まれ、一年も置くことになってしまいましたが、お陰で良く乾いており、上手に燃えてくれました。

この稲わらの灰が釉薬になります。

11月、稲藁をとっておいてもらい、乾かす場所に運び、今回は畑に干しました
雨が降るようなら、わら山同士を重ね、強風で倒れたら、しばらくそのままにして根本を乾かし、再び立て直し、雪が降ったら、埋もれた足元の雪をかいたり、良く面倒を見ながら乾かしました
毎度、ペチカメンバーの皆様、ありがとうございます!
翌年、2月にハウスの中に取り込み、風を通しながら乾かしました
後に、鳥に破られた天井の穴が大きくなり、、雨の日は藁に直接、ビニールを被せました
12月初旬、今回は軽トラ山積み、二台分を益子に運びます
田んぼで燃やせなくなったので、益子の先輩宅で燃やしました 
火を点けると、特有の黄色い煙が
様子を見ながら、藁をくべていきます
暫くすると、炎が上がってきます
まんべんなく燃えるように、丁寧にかき回しながら燃やします     
なんだか、ワクワク。。秘めたエネルギーを感じます
白く燃えてしまう前に寄せて、水をかけて、これ以上燃えないようにします
黒い灰で残さないと、わら灰釉特有の乳濁した薬になりません
完全に冷めるまで、すぐに取り込まずに一晩、置いておきます
袋に詰めて置いておいたら、火事になったという話も聞くので用心の為

1反部分の藁も灰にすると、ほんのわずか。肥料袋で25袋。
今回は、長い期間置くことになってしまったせいもあるが、乾燥時の面倒見が、かなり掛かったので、次回はおだがけにしてみようか?
根本が地面に着いて無い分、良く乾きそうだし、もしか風で飛んでも、直すのも簡単そう。竹を切り出して、おかねばな。。

釉薬として使えるようになるまでには、まだまだ、手間と時間がかかります。
このままの灰では粗くて、焼いた時に滑らかな釉調にならないので、次は、粒子を細かくする為、杵と臼で搗いていきます。